「BAKEQ-R 」が日報ビジネス6月17日号に掲載されました。

吉村化成(奈良県香芝市、TEL:0745-77-2838)は、C-PET製耐熱容器「 ベイクック(BAKEQ)」のブランド化に注力し、拡販を進めている。新たなシリーズ も展開し、スキンパック(真空パック)との併用など多様な使い方を提案する。

ベイクックは220度の耐熱性があり、具材を入れてオーブンやスチームコンベクショ ンオーブンで調理できるのが特徴。調理段階から陳列まで料理を移し替える必要がなく、 作業の簡略化やごみ削減に貢献する。

このほど発売した「ベイクック-R(BAKEQ-R)」は、リサイクルPETを使用 したベイクックの新シリーズ。 回収されたPETボトル70%以上使用している。再生プラスチック素材として広く普 及している通常のリサイクルPETに対し、耐熱性の点で優位性がある。

既存シリーズの「ベイクックエア(BAKEQ-AIR)」も好調だ。素材を3倍に発 泡させたもので、同社によると同形状のA-PET製品に比べ重量を約30%削減すること ができるという。断熱性が高く、調理のために加熱しても容器表面の温度上昇を抑制し手 で持ちやすい。保温効果もあり、喫食時に食材の温かさを保つ。また、このほど空間効率 に優れる新形状の長方形型を開発しラインアップに加えた。

ベイクックの耐熱性と耐寒性を生かし、スキンパックを併用する使い方の提案も進めて いる。精肉など食材を容器の上に置きフィルムを密着させるスキンパックとベイクックを 組み合わせることで、食材の冷凍・チルド保管から加熱調理までを一つの容器で一貫して 行うことが可能。人手不足が叫ばれる中、食材のセットをセントラルキッチンなどで、加 熱調理を各家庭でと、小売店の作業削減に貢献できる。

スキンパック用フィルムは住友ベークライト(東京都品川区)が提供する。バリア性が 高く、真空で包装するためドリップの発生を防ぎ消費期限を延長。鮮度保持が人手不足対 策や食品ロスの削減につながるため、近年採用が広がっているという。展示商談会 「FABEX東京2024」では吉村化成のブース内でスキンパックを使用したベイクッ クの実例を展示し、大きな反響を得た。

ベイクックのBtoC販売も開始した。ECサイトを通じ、小ロットで手軽に購入する ことができる。同社はこの新事業を通じ、ブランドの認知を一層広げる狙いだ。