『週刊包装タイムス』2025年1月27日号に吉村化成の取り組みが紹介されました。

耐熱容器の拡販進める
ECサイト活用し認知度拡大へ
吉村化成(奈良県香芝市、0745・77・2838)は、C-PET製耐熱容器「ベイクック(BAKEQ)」シリーズの製品開発と拡販を積極的に進めている。同製品は220度の耐熱性と耐油性、保香性を備えており、具材を入れて焼き上げた後、そのまま店頭陳列できる利点をもつ。
容器には専用蓋(特許取得済み)を用意しており、加熱による容器の収縮後も確実な密閉性を確保。トップシール・ガス置換包装にも対応しており、調理から陳列まで一つの容器で完結できることから、作業の効率化とごみ削減に貢献する。
同容器は現在13種類のさまざまなサイズが用意されており、使い勝手の良さから高い評価を受けている。また、用途の幅を広げるためホテルのバイキング向けの展開を模索している。ベイクックを使用してセントラルキッチンでオーブン調理した料理をトップシールし、必要な時に必要な分だけ温めてそのまま並べるだけで準備が完了する。現地で料理して金属製トレーに盛り付けて陳列する従来の方法に比べて大幅な省力化ができ、人手不足に悩むホテル業界で需要があると見込む。
販売チャネルの拡大も進めており、ECサイトでの販売も開始した。小ロットで手軽に購入することができるため、試験的な購入の後に、本格的な取引につながるサンプルとしての役割も期待している。小規模店舗での定期的なリピート購入も増加しているなど好評で、ECサイトが新規顧客開拓のきっかけにもなっている。
環境に配慮しPETボトルのリサイクル材を使用した「ベイクック-R(BAKEQ-R)」も開発中だ。一般的なリサイクルPETと比べ、優れた耐熱性(220度)を実現した。カラーバリエーションも従来の白、茶に加え、新たに黒を追加し、用途の拡大を図る予定だ。
既存シリーズの「ベイクックエア(BAKEQ-AIR)」も好調だ。素材を約3倍に発泡させることで、同形状のA-PET製品比で重量を約30%削減。220度の耐熱性と優れた断熱性・保温性を両立している。このほど空間効率の高い長方形型も新たにラインアップに加えた。
同社はベイクックシリーズの特設WEBページを設けるなど、ブランドの認知度拡大に努めている。優れた機能性を押し出し、新しい用途の提案を進める。
(日報ビジネス 2025年1月27日号)